映画「おくりびと」

okuribito.jpg 土曜日にかねてより「観たい!」と思っていた、映画「おくりびと」(滝田洋二郎監督)を鑑賞しました。これはもう素晴らしい名作です。非常におすすめの作品ですので、ご紹介。



 ご遺体を棺におさめる「納棺師」をとりあげた作品ですから、「お葬式」をテーマに12月に行う「生と死の共育ワークショップ」とももちろん、通じるもののある映画です。



 滝田監督は同映画のパンフレットの中でインタビューに答えて、言います。



 (納棺の手順を踏んでいる)長い静寂の中から人それぞれに多様な感動をもたらしてくれることに圧倒されました。綺麗になったことを喜んだかと思うと急に泣き出したりとか、我々が考える「死=哀しい」だけではなく、生前の一番輝いていた頃を思い起こさせながら、それぞれが生きて来たさまざまな感情を瞬時に噴出させるというか、それを演出する納棺師ってすごい職業だなと思いました。(括弧内補足は引用者による)



 様々な死者が出てきて、またその死者と向き合う遺族や葬儀屋も様々出てくる中で、「自分(の死)」がどの存在に近いのか、非常に深く考えさせられたのですが、そのような作品は久々です(「死」を扱っている作品は多いですが、本作は抜きん出ています)。



 気がつけば、一昨年になくしたおばあちゃんのことを思い出して、きちんと「おおくり」できたのか、少し悩んでしまいました。劇場はシニアの方が多かったですが、これから「おくる」ことが多くなる若い方にこそ、ぜひご覧いただきたいなと思います。



 ちなみに以上のような説明だと、重苦しい映画と思われるかもしれませんが、笑いもたっぷりあって、何度も吹き出してしまったんですよ。その高低差がいいんですよ、また。