NPO活性化策はNPO自らで考える

 本日は、堺市の市民活動あり方検討委員会(仮称)発起人会のファシリを担当しました。市内NPOの数団体が集まって、堺市の市民活動の活性化に向けて、今後どのようなことについて議論していくべきかを考える場です。発起人会で枠組みを検討していき、その後、広く呼びかけていくという流れの予定ですから、少し長いスパンでかかわるお話です。



 で、第1回目の本日は、堺市役所のNPO政策が本格化して以降、現在に至までの到達点と業界全体の課題を明らかにしつつ、場の地ならしをするような内容でした。NPOという言葉が市民権を得て、協働のまちづくりというコンセプトが立ち上がっていった中、多くの変化のただ中にあったことがよく分かりました。



 現状把握を共有した後、今後何について検討していくべきか?という問いに対して、NPO同士の協働が非常に多く出たのが印象に残っています。NPOの活性化に向けては、もっと民でやるべきことがある!というところでしょうか。



 堺市がどうこうというのではなく、全国的に多くの自治体においては、NPO活動の推進策/活性化策は行政主導で進められる傾向は強く、NPO側が「次は何がでてくるのかな?」と受け身であったり、待ちの姿勢をとったりしがちです。あるいは、中間支援組織に「お任せ」しているところも少なからずあるでしょう。



 しかし、本来的には、今回の堺市のように様々なNPOのリーダーが集まって、自団体の未来ではなく、NPOセクターの未来について何を成すべきなのかを議論し、その具体的な方策を立案/実施していくことが、あるべき姿でしょう。その中で、各NPOが地域の中間支援組織をどのように育て、利活用していくのかといったことにも、踏み込んでいくべきでしょう。



 NPOセクターを育てるのはNPO自身でなされるべきである。当たり前のことですが、目の前の活動の繁忙さに終われ、なかなかできていないようにも感じます。自戒を込めつつ、今回の堺市の動きに大きな刺激を得て、自らの足場を見直していきたいと思います。



 なお、神戸市では、地域組織とNPOの協働推進について、いくつかの地域組織と中間支援系NPOと神戸市とで円卓会議を設け、月に一回のペースで議論を深めていっています。そのファシリと事務局も担当していますが、こうした対話の場の持つ可能性を毎回感じています。



 NPOのリーダーのみなさん、皆さんの地域ではどのようにセクター全体や業界全体を育てていこうとされていますか?ぜひ情報交換、意見交換していきましょう。神戸や堺の取り組みだけが正解とは思っていません。多様な取り組みの情報が共有されていけばなぁと思っています。