防災訓練とソーシャルキャピタル

 9月1日は「防災の日」。阪神・淡路大震災で被災した自分ですら、余りきちんと意識できていませんが、こういう節目に行なわれる地域の防災訓練の重要性を最近、ようやく理解しました。



 昔は、「こんな訓練やっても当日、何の役にもたたへんのに…」と思っていたものです。自分の被災経験に照らしても、確かに役立ちません。いざ被災したら、意外と何もできないものです。



 しかし、地域防災訓練のもつ重要さは、そこで地域の人と「出会う」ということに他なりません。「あぁ、ここの家はこんな人やったんや。」「家族構成、始めて分かったわ。」、こうした地域住民相互が知り合うキッカケとして防災訓練は重要なのでしょう。



 防災訓練とソーシャルキャピタル、不釣り合いな言葉の並びですが、関係はあると思います。このようにあれこれ考えると、「これにどんな意味あるん?」と意味を問うのではなく、「これにはこんな意味があるのでは?」と意味を見いだす姿勢が、建設的な議論には必要なのだなと再確認。