魂の巨人

lambuth.jpg 高校や大学の時の僕の友人の多くは、僕が母校・関西学院をいかに自らにとって大切な場として捉えているか、ご存知かと思います。関西学院での学んだことが、精神的支柱の重要な一つとなっています。



 その証拠と言っては何ですが、僕の事務机の隣には、関学のスクール・モットー「Mastery for Service」について提唱者(ベーツ第4代院長)が述べた文章が掲げられています。平明に言えば、よき使い手となるためには常に研鑽に励まなければならないし、また与えられた/身に付いたチカラタは社会に貢献するために用いられるべきである、といったところです。



 そんな僕であっても、創立者・W.R.ランバスの一生は概略こそ知っていても、きちんと理解できていないもの。大学院でお世話になった立教大学もそうなのですが、宣教師がつくった学校というのは、あまり創立者が有名になっていないことが少なくありません(立教はウィリアムズ主教が創立者)。



 そんな中、先日ひょんなとこで存在を知った『ランバス物語−関西学院の源流』を取り寄せてみました。OBの手によって世に出された本ですが、中学生にも分かるように、というコンセプトの一冊なので、非常に平明な文章で、すっと読み切りました。おかげで(お恥ずかしい話ですが)初めてランバスの生涯をきちんと理解しました。



 五大陸中4つの大陸をまわり、伝道活動に捧げられたランバスの一生は、まさに「魂の巨人」の一生。常に「何をなすべきか」、神さまとの対話を通じて考え、自らに与えられたミッションに忠実に生きられたことがよく分かります。



 ランバスが関西学院を創立したのは35歳の時。あと8〜9年後の僕は、いったい何を成し遂げられるようになっているのか、考えさせられます。自分に与えられたミッションをもう少し明確に掴みとれるよう、祈りたいものです。

 

 真に美しい生涯は、年数ではなく、生き方によって計られる。その人が何をなしたかではなく、何をなそうとしていたか、そして何にもまして、清冽な愛の労苦が求められる。(W.R.ランバス)