地域課題の認識をどう変えるか?

 某大学の先生とのメールのやりとりで「地域福祉の基礎は、地域住民の地域で発生している社会福祉問題に対する認識の仕方にある」とのコメントをいただきました。



 地域で発生している社会福祉問題や地域課題を「他人ごと」として認識するのか、それとも「自分ごと」として認識するのか。その違いが、地域における「連帯」の違いとして表面化します。某先生の「認識の仕方」に重点をおいた見方、私も賛同するものです。



 その先生のメールへの返信をしたためている時に思いついたレベルですが、「他人ごと」を「自分ごと」に切り替えるためには、次の3つのいずれかが必要だと考えました。



 (1)共感する心を高める:他者代替可能性を感じる

 (2)「お隣さん」との人間関係ができる

 (3)「まち」への意識を高める



 これまでの市民社会論では、(1)の共感アプローチが中心的な位置を占めており、「他者代替可能性」は「根源的偶有性」などと言い換えられ、いまなお、専門書でよく取り上げられています。確かに、共感アプローチは倫理的にも重要ですが、(2)や(3)のアプローチの方が、現実的だと感じています。何のデータも根拠もなく、恐縮ですが…。



 私の場合、Community Basedの活動以外のボランティア活動の経験が大きいので、(3)のアプローチの価値を身を以って実感しています。(3)→(2)→(1)というフローもあるかなと。もちろん、自動展開というわけではないですが。



 それぞれのアプローチからの、「ひとづくり」「まちづくり」の活動があるのでしょう。様々なアプローチが存在すると同時に、それらが何らかの結節点を有し、交差するポイントがあれば、なお良いでしょうね。



 まずは、私の活動自体が、(3)のアプローチの活動の一つでありたいと思っております。