あなたのコンプレックスは何か?
本日は朝から大阪成蹊大学へ。自分が担当しているキャリアプランニング論の最終日だったのです。後半は山口さんが担当でしたので、僕にとっては久々の授業。みんな、朝一限からホントにお疲れさまでした。
最終回となる今日は、ゲストにアトリエインカーブ、イマナカデザイン一級建築士事務所の今中さんをお迎えしてのセッションでした。
今中さんがどのようにデザインやアートと向き合い、自分とどう向き合い、たたかってきたのか、その中で何を感じ・思ってきたのかというお話を伺ったのですが、その中で学生に対して繰り出される「問いかけ」の数々は非常にシャープでディープなものばかりでした。
学生が自分自身に対して「?」を沸き起こすことにつながったと思います。自分も今中さんが発せられた言葉や問いに、がつんと打たれました。
特に印象的だった問いは、「あなたのハンディキャップは何か?」「あなたのコンプレックスは何か?」というもの。
この問いに応えられなければ、新しいクリエイティブは期待できないとのことでした。自分の限界をきちっと理解し、受けいれることで、「何を乗り越えるべきか?」が明確になり、人間は成長する。そういう話です。
今中さんが向き合った「オリジナリティ」の難しさは、私も感じているところではありますが、そことイヤというほど向き合った結果、今中さんの「オリジナリティ」が生み出されています。
はて、私の「コンプレックス」あるいは「ハンディキャップ」は何か?
授業中に正直に述べたように、まだもやもやしていて、明確に見えていません。が、こうした問いを抱きながら、動き続けることで、答えは見えてくるし、新しい問いをフィールドからぶつけられることになると思います。
なので、問いを放棄しない。それが大事かなと。
みなさんは、どうでしょうか?コンプレックスやハンディキャップを明確につかみとれておられるでしょうか。今中さん曰く、「30歳までに見えてないとダメ」とのこと。僕に残されたのはあと4年半、必死に生きないといけません。
なお、他に強く印象に残った言葉は、「執着がアートを生む」というもの。執着がコンプレックスもハンディキャップも全てを通り越して、突破するためには、「執着」、これが必要。
自分が「執着」するものは何なのか?、これまた難しいけど、背負い続けたい問いです。
今日は朝から深い問いかけをもらいました。この半年間の授業は、学生に「こうしなさい、ああしなさい」ではなく「どうすんの?どうすんの?」と問い続けたものでした。今日も多くの「問い」を提供しました。あとは、学生のみんながその「問い」とどう向き合うかです。
ぜひ幾つもの「問い」の中から自分が向き合うべき問いを選び出し、しっかりと格闘して欲しいなと思います。
追伸
今日の授業でも今中さんから紹介されていましたが、朝日新聞2006年7月11日(火)朝刊に掲載されている茂木さんの原稿でも、「欠点は長所に、大化けする」というタイトルで、コンプレックスが創造性を生み出すことについて触れられています。ご参考までに。