『BUSINESS AS UNUSUAL』

bodyshopb.jpg 社会的起業とかCSRとか、すっかり時代のキーワードになっていますが、そうした言葉の意味を本当の意味で具現化し続けてきてているのが、アニータ・ロディックでしょう。



 アニータは「ザ・ボディショップ」の創業者。ボディショップのオリジナリティは、企業理念に「動物実験の反対」「環境保護」「人権保護」など(詳しくはこちら)を打ち立てていること、その理念に基づき商品がつくらていること、そして単に商品を売るのではなく、各種の政治的キャンペーンを展開しているというところにあります。



 この本は、アニータが、なぜ/何に取り組んできたのか、その紆余曲折の中で何を学んだのかが、まとめられています。アニータを突き動かしている使命感に読む者は心を熱くさせられることでしょう。



 マネジメントのオルタナティブ・テキストとしても興味深いものですが、何よりも生き方のテキストとして、僕はこの本が素晴らしいと思っています。



 ぜひ、社会的起業を志す方々にご一読いただきたいなと。僕自身、自分が全然ダメだなぁと思いながら読んだのですが、「社会的」であることの奥深さに触れることができるはずです。私たちが「ビジョンの商人」たるべきことを、自覚したいものです。



 「行動主義は、この惑星に住むための家賃である。」(アニータ・ロディックザ・ボディショップの、みんなが幸せになるビジネス。』ハント・ヴェルグ訳、トランスワールドジャパン、2006年、p.68)