コーラスライン

audition.jpg 今日は、劇団四季の『コーラスライン』、京都劇場公演初日。お仕事のお付き合いの関係で、ご招待をいただき、観劇してまいりました。



 この前に観劇した『アイーダ』と違って、華やかな装置はなく、シンプルな装置とストーリーでしたが、『アイーダ』以上に、濃厚な味わいのある作品でした。



 『コーラスライン』は、ダンサーのオーディション会場でのやり取りを演劇にしているものですが、そこでなされるやり取りは単なる「会話」ではありません。演出家からの問いに答えながら、自己開示をし、自分を見つめなおし、アイデンティティを回復していくプロセスがそこにあり、「対話」なわけです。その意味で、エンカウンター系の演劇ワークショップを見ているかのようにも思えるものでした。



 そもそも、この『コーラスライン』自体、原作の演出家・マイケル・ベネットと24人のダンサーとの2日間の語りが、この作品を生み出したという点で、ワークショップ的にできた作品でもあります。



 研さんの研究によれば、ワークショップという言葉が初めて使われたのは、演劇での世界とのこと。「ワークショップの源流、ここにあり」というのを実感させられる作品でした。



 僕は今頃になってようやくでしたが、ファシリテーター必見の作品だと思います。