経験を呼び覚ます経験

 この日、市民社会創造ファンドで、NPOインターンシップに取り組む団体のメンバーが集まっての勉強会が行われました。自分もコンソの資料をもって、お話をしにいったのですが、皆さん(かなり作り込んだプログラムを走らせている)現場を持っている、ということで、非常に濃密な議論になりました。



 主な論点は後で書きますが、一番考えさせられたのは、(僕の表現でいうところの)「経験を呼び覚ます経験」というものです。インターンシップという経験で得ている「学びの深い部分」は、インターンシップ終了後すぐに表に出てくるものではありません。抽象的で曖昧ではありますが、(キャリアデザインではなく)ライフデザインに影響を及ぼすような学びをインターンシップをしている人全員がしているわけではありませんが、そうした学びにつながる経験を得ている人も、それをすぐに自覚できるかといえば、必ずしもそうではありません。



 そこで考えたのが、「経験を呼び覚ます経験」というものです。インターンシップ直後というよりかは、インターンシップのことなどすっかり忘れてしまった頃が多いと思いますが、ある経験をした時に、フラッシュバックのように「あのときの経験(での深い学び)」が呼び覚まされることがあるのではないかと思ったわけです。



 そのような「経験を呼び覚ます経験」がどのようなもので、それは(誰が)どこまでプロデュース可能か、その答えは今回出ませんでしたが、今後考えていきたいものです。自分自身がどういう経験によって、BHでの活動を通じて得ていた深い学びを自覚したのかを考えることも大事でしょうね。


 ちなみに、この日の議論を整理して浮かび上がった論点は以下の6つです。



■論点1 成長をもたらすインターンシップ活動とはどういうものか?

■論点2 受身な学生が主体的になるにはどういうきっかけが必要か?

■論点3 参加者同士の関係づくりをどのように支援すべきか?

■論点4 受入団体はどのように見つけ、どのように継続してもらうか?

■論点5 どういう背景を有した人間がコーディネーターとして立つべきか?

■論点6 インターンシップにかかる負担は誰がどういう分担で担うべきか?



 「経験を呼び覚ます経験」についてでも、以上の論点でも構いませんので、ご意見おありの方、コメントお待ちしています。