オーナーシップを高めるファシリテーション

 今晩は、コンソが受託している「宇治市産学官連携システムの構築に向けた調査・研究」プロジェクトのまちづくり部会が開催され、何度目かになる住民との意見交換がなされました。



 事務局から、一連の調査の流れと結果を整理した上で、宇治市における産学官地域連携システムの構築に向けて、どのようなことが求められるのか、具体的にどういう連携が望まれるのかを提示し、それをもとにディスカッションが行われたのですが、非常に前向きで、いい議論の場となりました。



 私はこのプロジェクトには少ししか関わっていませんので、詳しいところは分かりませんが、こうした集まりに関わってくる中で、人々のオーナーシップが高まっていくんだなということを、改めて痛感させられました。

 

 ただし、地域で意見交換会を何度行っても、やっぱり言いっぱなし(批判と陳情)の場になる場合もあります。今回は、主体的な意見が飛び交う場になったわけですが、さて、その違いはどういうプロセスの違いによるものなのでしょう。気になるところです。



 結論の一つとして言えるのではないかと思ったことは、全てのコメントに対して批判をせずに拾って、前向きなものに変換する人がいたということが、作用しているのではないかということです。



 ファシリテーターは、結果を管理せずプロセスを管理する、とはよく言いますが、そこで言うプロセスとは、表層的な過程ではなく、その場に集う人々の相互作用や心情の動きなどまでを含めてのものです。今回、良い場づくりを促した方の行いというのは、ある種、そうした意味でのプロセスの管理スタイルの一つだと言えるでしょうね。いやはや、大いに参考になりました。