ファシリテーターの或る一日。

 たまに「川中さんって、一日をどう過ごしているんですか?なんか忙しそうですけど…」と聞かれることがあります。この質問への答えが難しいのは「定型」があるわけではないところ。



 例えば、毎週火曜日であれば、大学の講義日と設定しますので、2限に甲南女子大学で、4限に大阪樟蔭女子大学で授業をします。朝はそのための直前準備を行い、移動中には当日の授業後にいただいたコミュニケーションシートを読みながら赤ペンを入れたり、時にメールの処理をしたりします。火曜日の夜は、来客応対や外部との打合せもよく入れていますね。



 ですが、月曜日になると、(神戸市役所に出向いていることもありますが)基本的には事務所で資料をつくったり、内部の打合せを入れたりすることが多く、こんな感じで曜日が変わると、一日の過ごし方もがらっと雰囲気が変わります。しかも、火曜日以外は、いつでも研修やワークショップのお仕事が入ってくる可能性があり、それが「定型」を形成しにくくなっています。



 そんなことなので、うちのスタッフでも僕の仕事の仕方はつかみきれないようです。今日(7月16日)は、うちのスタッフの鈴木くんが朝から一日、僕と一緒に動いていたのですが、それでようやく輪郭をつかみとったようでした。



 今日は午前中に宝塚市男女共同参画センターにお伺いして、今年の11月〜12月に同センターが行う「女性の政治参加(政策提言)」をテーマとする連続ワークショップの企画ミーティングをするところからスタート。連続講座の全体コーディネートと、何回かについては僕がファシリをすることになります。なかなか野心的な取組みで、おもしろそうです。



 打合せ後は、ご近所にある宝塚NPOセンターに向かい、少しばかしのお時間をいただいて、事務局長の森さんと近況共有/意見交換を行って、NPOにおける雇用のありかたや規模拡大に関する考えを整理。



 そこから京都へ向かい、次の打合せまでの1時間ばかしの空き時間に、書類をつくったり、メールを処理。メール処理中に、新しいワークショップの依頼がありました。ありがとうございます。



 京都では2つのミーティングがあり、まずユースビジョンで赤澤さんとお会いして、10月に元はむ(公益・非営利支援センター東京)のメンバーで企画している社会的起業家支援のための集合研修合宿へのご意見を伺いながら、ご協力をお願いしました。



 で、次に京都市ユースサービス協会に向かい、企画委員会に出席。今回が第6期企画委員会の最初の会合ということで(僕にとっては3期目)、2年後に協会がどのような方向性を向いておくべきかを念頭に置きながら、今期のテーマを決める場になりました。なかなかスパッとすぐに決まりませんでしたが、「子ども・若者育成支援推進法」や、京都市の次期「ユースアクションプラン」の動きなど、最近の動きをしっかりキャッチアップでき、勉強になりました。今期の企画委員会テーマは、この辺を意識したテーマになるんでしょうね。



 会議終了した時点で21時も過ぎており、祇園祭宵山もちょうど良い盛り上がり具合いで、お囃子に導かれながら鈴木くんと一緒にまちに繰り出しました。2時間ほど、祇園祭と夜風とビールを楽しんでから帰路へ。帰宅してから、すぐに寝れたらよかったのですが、そういうわけにはいかず、翌日に担当するミーティング・ファシリテーションの研修の準備をしてから床につきました。



 …とまぁ、こんな感じで一日が過ぎました。ワークショップのない時にファシリテーターが何をしているのかは、人によって違いますし、日によっても全然違うのですが、ひとつの例として書き留めてみました。…何の参考になるのかよくわかりませんが。