参加者募集「自分の『お葬式』はどうあげられたいか?」(生と死の共育ワークショップ)

 価値観に関する教育は、学校で一番触れにくく、後回しにされやすいが、避けて通れない。民主主義の国にすむ現代人は、常に「倫理判断」や「価値観の表現」を問われる。限られた資源・財源をもって、医療・福祉を優先するか、軍事を優先するか、教育を優先するか。仮に医療・福祉を優先する場合でも、その中で何を優先し、何を後回しにするかが問われる。(中略)



 伝統的社会では優先順位は自ずから決められ、慣習的に習熟していることだったかもしれない。ところが、何事にも制限や限界を認めたがらない現代人は、優先順位の付け方の教育を受けなければ、自らの納得ゆく生き方もできない結果となってしまう。「死生観教育」は決して死だけに関わるものではなく、生の限界を意識した本当の生き方教育、優先順位教育、ひいては倫理教育にも及ぶはずである。


 カール・ベッカーアメリカの死生観教育」、島薗進.竹内整一編『死生学1 死生学とは何か』東京大学出版会、2008年、p.79)





 昨年11月、大阪の應典院にて「『もう死にたい』という友人にあなたはどう接するか?」というテーマで、生と死の共育ワークショップの第1回目を行いました。



 お寺という空間で、ひとつの答えがあるわけではない「死ぬこと/生きること」をおそるおそる、でも、「真正面」から向き合える、貴重な時間を分ちもちました。



 「死ぬ」ということについて話し合ったり、考え合ったりすることは、どうしても避けられがちですが、誰もが向き合うこととなる「死」については、もっと向き合う時間が必要があることを昨年のワークショップで、自分自身、身をもって実感しました。



 今年は、「お葬式」というテーマで、生と死の共育ワークショップの第2回目を行います。会場は昨年に引き続き、應典院。



 ご関心のある皆さんのご参加を心からお待ちしています。「死」と向き合う、これまでそんなこと、考えたこともない、そういった方でもご参加いただければと思います。



 詳しくはシチズンシップ共育企画のウェブサイトをご覧ください。