コワイを避けるファシリテーション?

 今日は学びのデザイン研究会でした。少人数でしたが、かなり濃密なセッションで、ファシリテーション・グラフィックという行為過程そのものが、ファシリテートに結びつくことなどを実感しました(→ファシグラ講座、参加者募集中です!)。



 その場で、「合意形成とファシリテーション」の関係についての話題が盛り上がりました。ファシリテーションを展開していくと、参加者一人ひとりの意見が共有される中で、バラつきも明確になるわけですが、そのバラバラになったものから合意形成をはかるファシリテーションについては、まだ明確にいい方法が確立されているわけではないように思えます。



 そこで混乱を招かないように、何となく表面的に取り繕うファシリテーションのテクニックが「重宝」されています。混乱やコンフリクト、ゆらぎを経由した統合は、高次の合意形成には欠かせない過程ですが、そうした「ごちゃごちゃ」がこわくて、避けてしまうことはファシリテーションの真髄からは離れていく行為に他なりません。



 時間的な制約もあるでしょうし、エネルギー的にも無駄遣いしても仕方がないでしょうから、何でもかんでも「ごちゃごちゃ」にする必要はありませんが、ここぞ!という時には「深いファシリテーション」が用いられる社会でありたいものです。



 先日、共育企画のスタッフと話をしていたのですが、「意見と感情を分けて話しましょう」ということがよくプレゼン本とかで書かれていますが、実は「意見には感情を添えて話す」ことが、メンバー間の関係性を深めるには必要ではないかなと。そういう規範のデザインもまた、深いファシリテーションの一環だと思います。



 明確に答えが出ているような話ではありませんが、考えていくべき問いでしょうね。



 ちなみに、最近のお仕事については、シチズンシップ共育企画のサイトにアップしていっています(4月は大学の授業ばかりです)。