ファシリテーション・グラフィック

fgbook.jpg ファシリテーターの仕事をしている身ですが、まだまだ不得意なのが、ファシリテーション・グラフィック。この世界の第一人者・志賀さん説明によれば、「プロセス(進行)を管理し、コンテンツ(内容)を記録する」ものです(下記文献より引用)。簡単に言えば、話し合いを進めながら、発言を板書していき、その板書を通じて、話し合いを盛り上げるというものです。これが結構、難しい。



 ただ、参加者が言っていることを書きとめるだけなら、僕でもできます。うまくポイントを要約し(→ここまでは何とかできます)、その話を見やすく構造化し、模造紙なりホワイトボードに「描き」、議論を「見える化」する。ここまでくると、なかなかうまくできないもの。



 そんな中、「なるほどー!」を心の中で連発して読んだのが、最近発刊された堀公俊・加藤彰『ファシリテーション・グラフィック−議論を「見える化」する技法』(日本経済新聞社、2006年)です。



 実物図版を豊富に用いて、その考え方や効果から模造紙やマジックの使い方まで、具体的なテクニックを惜しみなく出しています。図解化の本は一杯ありますが、ほとんどが「まとまった」意見を図解化するもの。話を聞きながら、図解化していき「まとめる」ことを主眼においているあたり、この本は図解化本とは大きく異なります。



 ぱっとこの記事だけ読むと「えらく難しそうやな」とか「普通の板書と何が違うのかよぉ分からん」思われたかもしれません。そんな方にこそ、この本はうってつけ。「おぉースゴイ! でも、なんだか、やれそう」、不思議とこの本を読んでいると、そう感じます。



 こんないい本を先に出されて、「やられたー」と思っている同業の仲間の顔が浮かびます(笑) 間違いなく、ファシリテーター必読書です。



 さっ、僕ももっと腕を磨かないと!!



補足

 2006年1月20日・21日の一泊二日で、このファシリテーション・グラフィックに関する研修を関西で開催予定です(ゲストをお招きします)。詳細が決まれば、お知らせいたします!お楽しみに。